プロフィール

自分の原点（origin）

当初は建築よりも、音楽やアート作品の感動体験の影響が大きかったと思います。
建築にとどまる決意をしたのは、感動的な風景や建築との一期一会の出会いに恵まれたからだと思います。

世界中の伝統的風景や、寺院、茶室、民家など、建築の感動的な出会いから、
優れた建築には時間に置き換わる音楽的なもの、芸術的な要素を強く感じています。
「建築は自然の具象である・建築は人の輪の結晶である・建築はやはり芸術である」とは、父の言葉であり、
今でも根底にある部分の１つです。

また、子供のころから建築に対して漠然と抱いていた疑念があります。
建築はある意味で自然の破壊行為ではないか…ということです。建築を志すと決意したとき、自分がめざす建築家像は「町医者でもあり、芸術家でもありたい…」と亡き父と議論したことがあります。

たとえ建築行為が自然を乱すものだとしても、次世代にも責任をもって引き継いで行けるように、
人間社会だけでなく風土や生態系も含めて、より豊かに自然と寄り添える建築のあり方を探求することが、
自分の使命だと考えています。